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レジーがいなければ、任天堂のロゴが変わっていたかもしれない

「子供っぽさ」を無くすため、ロゴの変更が検討されていた

今では幅広い世代に受け入れられている任天堂のブランドだが、かつてその「子供っぽい」というイメージを払拭するために、おなじみのロゴの変更が検討されていた時期があった。それを止めたのが、米国任天堂の前社長 ― レジナルド・フィサメィ、レジーである。

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任天堂のロゴは1982年に楕円形の今に近い形になり、1983年には今と全く同じタイポグラフィにはなった… ものの、2008年に欧州任天堂が「グレーのロゴを使ってください」というプレスリリースを出すという「灰色の期間」があった。2017年にNintendo Switchを発売する頃にはクラシックな赤色のイメージを復活させているが、いずれにせよロゴの形状は変わっていない。

しかし、初代DSが発売される頃に、もしかすると「灰色」どころか「全く違うロゴ」になっていた可能性すらあるのだ。

 

これは先日放送された「Present Value Podcast」である。なんとあのレジーがゲストとして登場し、そのキャリアを通じて学んだことを色々と語る神回があったのである。完全にチェックを忘れていた。

このポッドキャストで、いかにして任天堂がゲーム業界における「原動力」となっていったか、それがチームでの努力だったこと ― 特に「プライベートでは気が合わないが公の場では結束し、ビジネスを前に進めた有能で強力なリーダーシップチーム」について、レジーが語っている。

(画像はWikipediaより)

またレジーは入社当時の米国任天堂についてのエピソードを語るのだが、どうやら米国任天堂は、より高い年齢層にアピールするために、ロゴについて試行錯誤を重ねていたことが明らかになる。ここがレジーの出発点であり、レジーはそこで、メインの顧客に訴えかけるには、「ブランドが象徴するものに基づくべきで、他のやり方じゃだめだ」ということに気付く。

「ブランディングの立場から見れば、我々は任天堂とそれぞれの製品が、ブランドとして何を象徴しているのかはっきりさせる必要がありました。例をお話しましょう。任天堂に入社した当時、若い世代の消費者に対して後ろめたいような空気があり、米国法人のマーケティングチームはまずロゴ、あの楕円形のクラシックな任天堂ロゴから取り組むことにしたのです。グラフィティなスタイルにしたかもしれないし、その他いろいろな事をして「大人びた」ロゴをマーケティングチームは作ろうとしていましたが、それは我々のブランドではない、という理由で私が止めました。そして我々がすべきだったのは、そう、幅広い消費者に訴えかけることですが、ブランドが象徴するものを根幹に置くべきであり、そこで他のやり方を採ってはいけないのです。

体系的に、我々はブランドの表現を整理して、同時にリーチを広げる内容の相まったメッセージを作り上げ、アピールを広げ、我々が世に送り出すWii、Wii Fit、やがてはNintendo Switchといった、優れた製品の土台を作り上げたのです。」

(英文書き起こし: Nintendo Everything)

うまく訳せてなくて申し訳ないが、「若い世代に対する後ろめたさ」というのは、つまりゲームキューブ時代の「ニンテンドー」が、コアなゲーマーにいまいち受け入れられておらず、「子供っぽい」ブランドとして扱われていた事に対するものである。

レジーが入社した2003年といえば、DSの開発真っ只中で、任天堂の大きな転換期が始まる頃である。そんな中マーケティングチームがどうにか「大人びた」ブランドイメージを作ろうとしていたらしいが、それをレジーが止め、ブランドを守ったのである。

 

ここで競合製品を出すと多分荒れるが、ゲーム業界における「イメージチェンジの一つの例」としてこの「全部大文字のPS3ロゴ」を挙げよう。確かにこれは「完成形としてのPLAYSTATION」を示しているわけだが、結局「PlayStation」に戻った。

もしゲームキューブ時代の任天堂が、より「先進的」なロゴに変更していたとしたら… 一体どんなブランドイメージが生まれたであろう。WIiとDSは他のプラットフォームと単純比較はできないものの、レジーの時代に、任天堂はゲームの歴史に大きなインパクトを残したことは事実だ。

伝統を守りつつ、革新を遂げた任天堂。マーケティングチームと、リタイアしたレジーの功績に思いを馳せて、今日も「ゲームは一日一時間」すら遊ぶ余裕がないことを嘆く筆者であった。

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